WORK 56
建物の東西を大きなバルコニーがひとつに繋ぐお住まい。建物内部は吹抜けや小上がり空間、掘り下げた基礎などにより立体的に繋がります。 建物の随所に、その場に相応しい樹種を採り入れており、まさに適材適所の住まいとなりました。
周囲の風景に調和するグレーの外壁。高所にトップライトを設けているため、一見すると3階建てにも見える佇まい。
破風や軒裏、バルコニーを木製とすることで目を引くデザインとした。
玄関土間は洗い出し仕上げ、滑らかな立ち上がり部は墨モルタルを採用。式台代わりの踏み台は、敢えて木材を配置することで沓脱石とはまた違った印象となる。
玄関脇にはバケツ型の手洗いを配置。帰宅後すぐに手洗いできる。室内窓は上部2枚を可動式とし、通風を確保。下駄箱は少し浮かせることで軽やかなデザインとした。
高さの違う複数のフロアから構成されるLDK。床は大工が色合いを確認しながら一枚一枚丁寧に施工したヘリンボーン貼り。
オリジナルカラーのアクセントウォ-ルが木目に映える、対面式のL字型キッチン。キッチンスペースは床板の貼り方を変えた。
キッチンからリビングを見る。こだわりのオーダーキッチンは、面材にアメリカンチェリーを使用。
リビングは壁を有効活用するために大きな開口を設けず、ハイサイドライトから採光。
スキップフロアのフリースペースは室内までで玄関と繋がっており、帰宅や来客にも対応しやすい。上部は大きな吹抜けとなっている。
フリースペースの床は寄木のフローリングを採用。レベルを上げ、更に深基礎にすることで二段構造とした。下層は収納空間だが、お子様にとっては秘密基地のようなもの。
フリースペース上部の吹き抜けに面する2階ホール。ハイサイドライトから明るい光が降り注ぐ。
2階ホールは広さがあり、書斎やライブラリスペースとしても活用できる。吹き抜けの手すりの一部には収納を設けた。
小屋裏から2階フリースペースを見おろす。大きな吹き抜けが住まいの中心となるレイアウト。
吹き抜け上部の天井は木を貼りアクセントとしている。
バルコニーは腐食に強いイペを、軒天と手すりは華やかなレッドシダーを使用。
バルコニは軒の出が約2mあるため、雨天時にも雨が吹き込まない。
住まい全体が多層構造となっており、2階の洋室は小屋裏を利用したロフトを設けている。
広々とした小屋裏が複数の部屋を繋ぐ。秘密基地のような楽しさのある収納空間となった。
平成建設
大山 慶人
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