WORK 20

むくり屋根の家

入母屋造(いりもやづくり)の屋根が少し膨らんで見える、珍しい、起り屋根(むくりやね)の和風住宅です。 重厚な和室や坪庭は、施主様と棟梁のこだわりが生み出したもの。 随所に光る職人の手技が美しい住まいです。

建築データ

  • 構造

    木造
  • 所在地

    神奈川県海老名市
  • 築年数

    新築
  • 階数

    2階建て
  • 建築面積

    280.72㎡(84.93坪)
  • 世帯数

    単世帯
  • 性能

外観 Facade

屋根が少し外側に膨らんで見える、優美な曲線を描く「むくり屋根」は、和建築の伝統的な技法のひとつ。屋根の曲面は、凸の形状を「むくり」、凹の形状を「そり」という。

外観 Facade

和住宅ならではの落ち着きが感じられるアプローチ。

外観 Facade

層を成して重なる屋根に職人の技が光る。

外観 Facade

庭から見た広縁。

外観 Facade

広縁沿いの中庭。

玄関・土間 Entrance and doma

落ち着きある和の佇まいの玄関。床部分には仕上げ方法の違う御影石を使用した。

玄関・土間 Entrance and doma

ヒノキの格子天井の玄関。玄関の正面には飾り棚を設け、季節感を演出する。

洋室 Room

和で統一された邸宅の中、応接室は飾り付けた暖炉(マントルピース)を設け、洋風の空間とした。

和室 Japanese style room

日当たりの良い縁側に面した二間続きの和室。

和室 Japanese style room

床の間や存在感のある欄間で構成された伝統的な和室。

和室 Japanese style room

堂々とした床柱は紫檀(したん)。 虫害や菌に強く耐朽性に優れた高級木材だが、何よりもその美しい風合いが人の目を惹く。和室の壁は聚楽塗(じゅらくぬり)を採用。

和室 Japanese style room

二間続きの和室は、襖を閉めれば独立した空間に、開け放てば広々とした共有空間となる。このように、用途に合わせて空間を自在に変化させる点が和室の長所。

Garden

室内から観賞するために設えた坪庭は、御簾垣(みすがき)を適切な高さに配置することで外部からの視線を遮り、プライバシーを保護している。

  • 設計

    白岩 博美

  • 大工

    桜井 謙治