WORK 113
国内創業の地にあった工場を取り壊し、新たに店舗付きの賃貸マンションを建築。 会社や創業家の記憶を継承するため、建物のデザインに様々な工夫を施しました。 会社にとって思い入れのある素材であるジーンズを、コンクリートの型枠に採用。 布の質感を写し取った壁からは、コンクリートの固さと布地の柔らかさの両方を感じることができます。 また、かつて池があった創業当時の風景を残すために、マンションの外構に湧水を用いた水盤を設けています。
創業の地に建っていた工場を解体し、新たに賃貸マンションを建築。1階にはオーダーメイドスーツを仕立てる高級テーラーを設けている。
店舗部分にはアクセントとしてレッドシダーを張った。湧水を利用し、建物の周囲に水盤を巡らせる外構デザイン。 光を受けて揺らめく水面の影が、コンクリートの壁に映し出される。
外観夜景。飛石には地元で切り出される伊豆石を使用。
テーラー内部の天井や壁には黒漆喰を、ブース内には柿渋和紙、見切りに漆を採用し、高級感のある空間とした。
店舗の中央に配置した円柱型のショーケースにはモールテックスを採用。円柱に沿って移動することで、エントランスホールから接客エリアへ自然と切り替わる。
円柱のディスプレイスペースの裏側は試着室になっている。床や家具にブラックウォルナットを使用し、ゆとりを感じられる落ち着いた接客スペース。
建物の外に配置された水盤には、この地に自噴する湧水を用いている。創業当時、社屋に隣接して広がっていた池の記憶を、次世代に引き継ぐための仕掛け。
エントランスに設けた、コンクリート打ち放しの門型フレームを拡大したもの。型枠に創業のきっかけとなったデニム生地を使用している。 杉板やゴム板を型枠に用いることはあるが、デニム生地を用いたものは見たことがない。 コンクリートの固さと布地のもつ柔らかさの両方を感じることのできるものとなった。
マンションエントランス側からの外観。モノトーンでシックにまとめた。
エントランスに設置した館名板の一部。館名の「フィラトゥーラ」はイタリア語で紡績という意味。 オーナーが衣料に携わる企業であることから命名された。「i」の文字を針に見立てている。
エントランスに設けた宅配ボックス。エントランスは2か所に扉を設けており、この先は入居者しか入れないスペースになっている。
3枚引き戸で仕切られた1LDKタイプ。木質感のある建具を採用し、全体的に明るい印象。
対面キッチンを採用した1LDKタイプ。洋室には大収納のウォークインクローゼットを備えている。
市街地に建つ6階建てのマンションは眺望も抜群。
和知 祐樹 岩村 美由紀 奥村 賢史
木工事:小林 直輝、高橋 一泰 RC:青木 伸司、松浦 巧
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