WORK 81
2017年度にグッドデザイン賞を受賞した「不燃材への漆塗技術」を用いた、世界にひとつだけの「漆壁」のあるお住まいです。 計画地は大都市の市街地にあり、プライバシーの保護と開放感の両立が難しい立地でしたが、旗竿地形を活かしてエントランスを奥に配置することで、外部からは視線が届かないアプローチを前庭として活用。 土間と繋げて広々と使える空間としています。 また、窓の位置や屋上の活用方法など、「都市部での快適な暮らし」を実現するための様々な工夫が詰まっています。
周囲を住宅に囲まれた旗竿地に建つ、3階建ての住まい。木の質感が目を引く。
周囲を住宅に囲まれているため、緑を身近に感じられる庭が欲しいというご要望を叶えるべく、旗竿地形を活かしてアプローチを庭の一部として活用。
庭と一体化する、開放的な全面ガラスの木製サッシを採用した玄関。框ドアと2枚引き込み戸を組み合わせ、連窓のようなデザインとしている。
広々とした土間は、DIYやアウトドア用品の整備など、実用的な用途に使える便利な空間。
広い土間の中で一際目を引く、平成建設の職人が仕上げた「漆壁」。曲線を描く壁の収まりを大工が丁寧に仕上げ、しっくいを塗って漆で仕上げた。
漆壁は表面と裏面で異なる仕上げとした。
表に用いたのは漆本来の持つ「半透明のあめ色」を活かした「透(すき)」。 下地を鏝の跡が残るよう仕上げることで、深みのある模様が浮かび上がる。
一方の廊下側はつるりとした質感で、つい触りたくなるような仕上がりとした。漆という素材は経年によって色が浮き上がってくるので、共に暮らしながら育てていくインテリアとして楽しめる。
3階から1階まで光を導くオープンな鉄骨階段は、オーク系の床に黒のスチールを合わせ、空間を引き締めた。
2階は、LDK、小上がりの和室、ライブラリースペースなどが一つに繋がる空間。
キッチンと隣接させた、小上がりの和室。
個性的なフォルムのフレームキッチン。ライブラリースペースの間に扉を設けることで空間を分ける一方、上部をガラスにしてお互いの様子が分かるようにした。
書斎や勉強部屋として、また読書を楽しむ空間として、家族が集まるライブラリースペース。
南側の最もロケーションの良いところに設けたコーナー窓とソファコーナー。コーナーの天井には軒天と同じレッドシダーを貼ることで連続性を持たせ、開放感を演出している。
モダンな洗面室は、目隠ししたバルコニーに繋がっている。
3階には廊下を設けず、複数の部屋が直接繋がるデザインとしている。
洗面スペースをフロアの中心に据えることで、どの部屋からもアクセスしやすいよう計画した。
規制上、天井高さに制限があることを逆に活かした寝室。木ルーバーを貼ることで、居心地の良い「巣」のような木質感を楽しめる。
広々と開放的な屋上。住宅密集地では屋上に庭を設けることで、土地の有効活用・外部からの視線という二つの問題を解決することができる。
宮地 この実
石田 剛一 有賀 建樹 神保 光宏
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