長野 篤(一覧2ページ目)

雑記

奇跡とともにある罠

行きつけの美術館がある。二ヶ月か三ヶ月の間に一度は訪れるから、必然同じ企画展が催されているが二度目だからと寄らないこともない。坂倉新平、原田直次郎、砂澤ビッキ、萬鐵五郎の時もそうだった。展示されている絵や彫刻は、時には貸し出される条件で期間...
雑記

正直な家づくり

三軒茶屋駅前の高層ビル、キャロットタワーの3階に世田谷パブリックシターはある。狂言師の野村萬斎氏が2002年より芸術監督を務めるこの劇場は、今季開場二十周年プログラムとして、井上ひさし氏が遺した戯曲「シャンハイムーン」を主催する。古典芸能で...
雑記

均される平地、展かれるパノラマ

厳選なる抽選の結果当選ですとメールが送られてきたのは昨年の九月二十五日、開催日までちょうど五ヶ月ある。フルマラソンどころか、今まで十キロ以上の距離を走った覚えはない。42.195㎞の所要時間をあらかじめ聞かれるのは、走者のレベルごとスタート...
雑記

本物らしく装わないこと

スタジオジブリの「かぐや姫の物語」で印象に残るワンシーンがある。竹から生まれたかぐや姫が翁に見つけられて村で暮らすようになり、子供達と遊ぶ中で何かの拍子で転げてしまう幼い姫が、成長の速い竹の子ならでは二転三転とするうちにあれよあれよと身体を...
雑記

削りだされたフラットな面

テレビは持たないことにしているのは、嫌いだからではない。あると際限なく見続けてしまうのだ。番組をじっくり、ということでなくただチャンネルを回し続けている。電車からの風景が流れて移ろうように、ただ漫然と視野に納めていることが多かった。だから旅...
雑記

雪山の記憶と自由な版画

2月に入り卓上の芹沢銈介型染カレンダーは、薄いブルーの背景に白い峰が連なる雪山がモチーフだ。魚の骨状にも見えるグレーの線描は、尾根からなだれ落ちる斜面の陰影を模している。素朴な印象の単純化には独特のユーモアの感覚が宿り、日付を確認する目的に...
雑記

幼い頃の記憶と手渡す力

山では幼い頃に歩いた道を思い出すことが多い。生まれが奈良だから植生は関東のこの辺りとは少し違っているはずだけれど、樹の根を踏みしめながら斜面を登るときや、踏みしめられ道状に侵食が出来ている様子に、ああいつかこんな道をそういえば歩いた...
雑記

街と山と幼いころの記憶と

友人の勤める会社の福利厚生でお手頃な価格になるよと、昨年末の仕事納めの帰り道に上大岡のシネコンでスター・ウォーズを観た。シリーズ八作目らしいが劇場でみるのも初めてで、テレビで通してみたのも第一作だけかもしれない。人気のある物語には絡...
雑記

ある雪の日の滑走と自由と

さあ年の始まりは平成建設デザイン部によるオリジナルカレンダーが店内インテリアの一部となる辻堂駅前カレーと家具の店、シーハウスさん。そして紅い紙ナフキンが鮮明な印象を残すこの一枚はお正月休みに訪れた横浜関内駅から徒歩圏吉田町にある日本...
雑記

デザインの「リフレイン」

惹かれるデザインや人との出会いには、要素を足したり減らしたりするだけでは生まれない、内在された引力を感じさせる力がある。 月の満ち欠けは、時間は移ろっていくものだと教えてくれる。新月から徐々に光が球体に満たされていく速度は一定...
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