INTERVIEW

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富田×宮重
設計

お客様の希望を叶える、設計士の仕事

■ 富田 晃由 Akiyoshi Tomita
新卒入社。世田谷支店に在籍し、次長として設計課全体の業務管理のほか、主に賃貸マンションの基本設計や、契約前の提案段階からプロジェクトに関わり、プレゼンに同行するなど営業支援も行っている。フランクな人柄で、部下から慕われる存在。

■ 宮重 達也 Tatsuya Miyashige
新卒入社。世田谷支店には2014年の開設時から在籍。住宅の設計を志望し入社後、戸建て住宅や賃貸マンション、店舗などの多岐にわたる設計業務に携わる。若手のうちから、プロジェクトを一任され活躍している。
現在はどんな仕事をしていますか?
宮重:設計には大きく分けて「実施設計」「工事監理」「基本設計」と3つの段階があります。入社後はまず実施設計を担当し、経験やスキルに応じて段階的に仕事を任されるようになりますが、私は現在、プロジェクトの中核となる「基本設計」を担当しています。また、契約前の提案段階からプロジェクトに関わり、そこから竣工に至るまでの設計業務を一任されています。
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富田:私は責任者として設計課全体の業務管理をしていますが、世田谷支店の設計士は中堅が多く、各自が一人前として物件を持っているので、詳細まで指示する必要がありません。ゴールだけ設定しておけば、過程は各自が考えてやってくれて、その都度報告をきちんとしてくれるので、安心して任せられています。私が何かを教えるというよりは、相談されたことに対してアドバイスをするという感じかな。
宮重さんは2011年の入社ですが、
これまでのキャリアを教えていただけますか?
宮重:戸建て住宅も賃貸マンションも店舗も、一通り設計しました。世田谷支店では木造やRC造といった部門が分かれていないので、ひとりで何でも設計します。一貫して心掛けているのは、お客様の価値観を自分の中に取り込んで、お客様になったつもりになること。その上で、自分の持っている専門知識や経験を加えてご提案しています。お客様との打合せでは、「何LDK必要ですか?何帖ほしいですか?」といった定型的な話ではなく、何気ない会話やその時の表情など様々な情報に意識を向け、お客様の趣味や思考を感じ取るようにしています。
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富田:完全自由設計でやっている平成建設のスタイルだと、一般的なハウスメーカーと比べて年間に設計する棟数がそんなに多くはないんだけど、お客様と深く関わるから、1棟1棟の密度は濃いんだよね。建築の仕事はスパンが長くて、ひとつのプロジェクトがスタートしてからお引渡しに至るまで、住宅だと1年くらい、マンションだと1年以上かかるケースが多いです。宮重さんは入社9年目ですが、そのくらいの期間ではとても網羅できないので、各自が常に新しいことを勉強しながらやっています。
平成建設の設計士として必要なことは何ですか?
宮重:お客様と一緒に楽しむこと。「お客様が楽しんでくれている=自分が楽しめている」だと思っています。
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富田:そうだね。それから、個性は大事です。それはどんな絵が描けるとか、センスではなくて、何かを選ぶときの判断基準に自分なりの尺度を持つことです。お客様のご要望に対して「こうしたら良いですよ」と提案する際に、その理由を自分の言葉で説明できないと信用できないと思う。例えば窓や棚の寸法でも、便利だからとか価格が安いからとかではなく「どうしてそれで空間が豊かになるのか」というおぼろげなことを、自分なりに説明できるっていうことが大事かな。そういう思考の数や量をとにかく増やすことですね。教科書通りにやってたら、同じものにしかならないから、それを自分なりに「こうしたほうが良いんじゃない」ってアレンジして形を変えていくことで、設計士の個性として空間に反映されるんだと思うよ。宮重さんも以前よりプランに個性が出るようになってきたような気がします。
お二人は世田谷支店の勤務ですが
働く環境はどうですか?
宮重:良いです。支店の中では一番新しく設備面でも恵まれていますが、支店のみんなの関係性がフラットで、部署や役職の分け隔てがなく発言できる環境です。設計同士でも、相談したいことがあればすぐに机の周りに集まって、「こうしたらどうか」といろんな意見を言い合うことができます。平成建設は内製化をしていますが、それはお客様に安心していただくためというのはもちろん、働く自分たちのモチベーションアップにも繋がっています。現場で働く職人たちも、言われてやっているわけではなく、良いものをつくろうという気持ちが入っている。そういう人たちと一緒に働けて楽しいです。
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富田:同じフロアのすぐそばに営業がいて、設計がいて、施工管理も、デザインもいるので、何をするにも話が早いのが良いです。一般的なミーティングというと、日にちや時間を決めて、会議室を取ってとか、もしくは月イチで定例会にするなどの段取りしないといけないと思うんだけど、そんなことしなくても立ち話で済んじゃう。特に営業とは、プロジェクトの進捗について情報交換をしたり、どういうリアクションが必要か話し合ったり、細かいニュアンスも含めてリアルタイムで共有できるのが良いですね。
最後に、今後設計してみたいものはありますか?
宮重:保育園や幼稚園ですね。今子どもが保育園に通っているのですが、最近建て替え新しくなったんです。そういう状況もあって、面白そうだな、と。自分の経験や体感と重ね合わせて設計をしたいと思っているので、例えば美味しいご飯屋さんに行けば「自分だったら、こうしたいな」と、お店の設計がやりたくなるかもしれないし、いろいろ設計してみたいと思うきっかけは日常生活の中に転がっているんでしょうね。
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富田:自邸。所有欲はないので、家が欲しいというわけではなく、興味があります。全体でなくても、自分の机や自分のベッドといったどこか一角でも構わないので、自分が居るための空間を好きに作ってみたいですね。自分のための空間ってかなり悩むだろうな。
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宮重:普段の設計では、お客様のご希望を叶えるために自分を介しているんだけど、自邸ではそれがないので、自分の純粋な個性が出ますよね。平成建設の設計士の自邸はいくつかありますが、見ると面白いですよ。