平成建設のイベント

「高台の平屋」設計士夫妻の自邸②漆壁

12月10日(土)~18日(日)の9日間、見学会を開催する「高台の平屋」。今回は住まいの見どころのひとつ、「漆壁」をご紹介いたします!

漆というと、お椀や箸、美術工芸品をイメージされる方が多いと思いますが、平成建設では漆特有の色・質感を、RC造マンションや注文住宅など、現代の建築にも取り入れています。上の写真はマンションのエントランスに漆を施工する様子。漆を取り入れた建築についてはこちらに詳しく書かれています。

世田谷ショールームの漆見本

上の写真のように、漆は赤や黒といったおなじみの色以外にも顔料を混ぜることで様々な色を作ることができますが、今回の「高台の平屋」では“漆のグラデーション”という新たな表現に挑戦しているとのこと!

こちらが試作の様子。グラデーションのイメージ図を元に、あらかじめ作った10段階の色を塗り、それから全体をぼかすという方法を試してみました。しかし、その方法では色同士が混ざって濁ってしまい、きれいな発色にはならず…。そこで、下の写真のように1色ずつ塗ってはぼかし、塗ってはぼかしと上から順番に仕上げていく方法に。

色を塗ったら、境目をぼかしていきます。

ぼかして…

ぼかして…と、このように1色ずつ重ねていくことで発色を損ねず、きれいなグラデーションができるようになりました!

明るい色から暗い色へ、職人の感覚で次に塗る色を少しずつ足しながら色を作ります。パレットをご覧いただくと分かりますが、最初はオレンジ1色だったのが、徐々に青色が混ざり、最後はほぼ青色に。一度混色してしまうと、もう後戻りはできない一発勝負です。

そして完成した漆壁がこちら!設計士がサンセットをイメージしてデザインしたというグラデーション。写真では少し分かりづらいかもしれませんが、とても発色よく仕上がっています!こちらの漆壁が取り付けられると、どのように住まいに映えるのか、ぜひ次回からのブログもお見逃しなく!

川崎市多摩区にて完成見学会開催!<要予約>

設計士夫妻の自邸をご見学いただけます。高台の眺望を活かした開放的な平屋の住まい。室内はグレーの塗壁と構造用合板を組み合わせたラフな素材感に、漆壁や七曲の床柱など、大工の技が光ります。家事のしやすい間取りも必見!ぜひご来場ください。

会場:神奈川県川崎市多摩区

会期:2022年12月10日(土)~18日(日)9日間開催