平成建設の紹介

ギャラリー便り 4月25日

みなさんこんにちは。 「平成記念美術館 ギャラリー」企画・運営担当の三田村憲和です 。

コロナウィルスの影響によりご自宅でごはんを作ることが増えた方も多いかと思います。私は先日、「三月のライオン」という将棋漫画に出てくるポテトサラダを作ってみようと思い作ってみました。みじん切りし、塩で漬け込み、絞って水けをとった玉ねぎを入れるというもの。どうなのかなと思ったのですが、とてもおいしくでき満足できる結果となりました。GWは前回失敗した豚の角煮とか、お家で時間のかかる料理でもしようかなと考えています。



さて今回は「人間国宝」についてご紹介したいと思います。
みなさん人間国宝って言葉聞いたことがあるかと思いますが、どんな印象を持たれているでしょうか?

人間の国宝なんだからとにかくすごい人なんだろうなと思いますが、実際はどんな人たちのことを指すのでしょうか。

そもそも人間国宝とはなんなのか?

人間国宝とは、伝統芸能や工芸美術の分野で高い技術を持つ個人を認定する制度で、「重要無形文化財の保持者」の通称です。
重要無形文化財の保持者というのは、一個人または団体を指すものなので、人間国宝と呼ばれる場合は一個人の事を指します。ジャンルは美術だけにとどまらず、歌舞伎などの芸能まで多岐にわたります。

人数は決まっているのか?

保持者に対して鍛錬、伝承者養成などの費用を支給している関係で、予算上116名と決まっています。
ですから、どんなに技術を持っていても、人間国宝になれていない方は多くいるという事です。

さて、そんな人間国宝の作品をご紹介いたします。

「短冊箱(黒柿内桐造)」


こちらの作品。一見シンプルに見えますが、 木工芸の原点である木目の美しさを最大限に生かした作品です。
作者は氷見晃堂(ひみ こうどう)。
1906年10月30日生まれ。1970年に重要無形文化財(木工芸)に認定されました。
伝統的な指物技術を守るとともに、工夫改良を施し新しい技法を開発するなど、木工芸に新しい息吹を吹き込んだ作家です。



「杉柾合わせ喰籠」


こちらの作品は、見れば見るほどその精巧につくられた美しい曲線の魅力に惹きこまれていきます。
作者は中川清司(なかがわ きよつぐ)。
1942年9月18日生まれ、2001年重要無形文化財(木工芸)に認定されました。
木の正目を合わせる「柾合わせ」の技法を考案し、指物の高度な技術を用い美しい木目を見せる作品を得意としています。


なかなか人間国宝といわれる方の作品を見る機会は少ないかもしれませんが、今後コロナウィルス感染症の影響が落ち着き、いろいろな美術館やギャラリー施設に気兼ねなく行ける世の中になる日を待ち望んでおります。