今週の平成建設+

隣県を知ろう(青春18きっぷ縛り)2

最近「なめ茸は自分で作れる」という事実を知り、試しにエノキを煮込んでみたところ、とても美味しくできました。

上手くいくと少し冒険心が出てきて、「これ、しいたけ混ぜたらどうなるんだ?」。結果、間違いなく美味しいんですけど、旨味か雑味か微妙なところだな……という感じに。

そうなると次は研究心に火が点き、「じゃあ更にマイタケ入れたらどうなるというのか?」という知的好奇心の赴くまま、シイタケ&マイタケ&エノキダケの三種キノコでつくったなめ茸は、暴力的な旨味により「なめ茸ではない何か」へと進化していました。
やはりなめ茸はエノキダケだけで作る方が、適度にぼんやりしていて良いなと思います。「ではない何か」はゴージャス過ぎて食べるのに体力が要ります。

世田谷支店にてギャラリートーク&ワークショップ&ダンスイベント

先週末の9月21日、世田谷支店併設の平成記念美術館ギャラリーにてイベントが開催されました。もともとはトークショーとワークショップのイベント予定でしたが、前週に続いてアート&ダンスの体験型空間に。

ダンサーの江原朋子さん。

another ダンサーがログインしました。

独演かと思いきや、突如、観客の中から踊り手が現れます。

長谷川先生はピアノ演奏で参加。

数名の踊り手が即興でダンス。そして長谷先生が作曲・演奏されるピアノと、琴の音が穏やかに調和。

写真撮影を行った加藤スタッフによると、

「はじめ江原さんがおもむろに作品に向かい、お年を感じさせない力強い踊りを披露されました。途中で突然、フラッシュモブのようにご友人が参加。驚きました。ギャラリーはかつてないカオスな空間となりました……」

確かにこれはカオス。

また、イベントを表から裏から支える亀山スタッフ曰く、

「即興の面白さを感じるイベントでした。ピアノと琴の音が優しく響き、終了後のアンケートでも気持ちが安らいだというご感想をいただきました。ダンスによって視覚や聴覚を、ワークショップを通じて嗅覚や触覚を刺激され、更に講演会によってメタセコイアという木についても学ぶ機会があり、パッケージで五感に訴えかける総合的なインスタレーションアートだったと思います」

長谷川千賀子先生と森山哲和氏によるトークセッション。

そして企画運営担当の憲和スタッフは、

「製材されたメタセコイアを元の丸太に戻すというワークショップを行ったんですが、皆さん『やっぱり木っていいよね』という実感を改めて感じていただけたと思います。僕自身、板はもともと丸太であることは分かっているんですが、実際に材を戻していくことで、匂いや手触りが実感として残り、より木というものに対して思い入れが深くなりました」

板から丸太へと戻すワークショップ。皆さん笑顔!

空間そのものを感じる展示会、参加された方のアンケートの評価も良く、皆さん楽しんでいただけたようです。原始を感じる展示は30日までの開催です。残りわずかとなりましたのでぜひご来場ください。

隣県について知ろう3

前回のあらすじ:熱海から愛知経由で長野に到達した。

飯田駅
将来的にはリニアが通る予定ですが駅は別途新設するそうです。

飯田駅の屋根の色は特産のリンゴをイメージしているそうです。青空とのコントラストが美しい。リンゴ柄のステンドグラスも美しい。

飯田駅前

お土産屋さんもリンゴ。

飯田市のカラーマンホール

マンホールもリンゴ。りんごりんごりんごの街。飯田。

飯田市は南信地方の中心都市です。特産品はリンゴ(しつこい)。駅前は少し寂し気なんですが、実は長野県、鉄道よりも高速バスが発達している地域であり、名古屋に出るにも東京に行くにも高速バスを使う人が多いそうです。

飯田駅では20分ほど乗り換えに余裕があるので、お土産を購入しに駅の外へ。ちなみにこちらが私の独断で作成した信州エリアの名産マップなんですが。

怒らないでいただきたい。

さて南信の名物とは?

本当に怒らないでいただきたい。

OH…… ワイルド……

とはいえ、私も幼少期に祖母の実家(御殿場)に行った時、イナゴの煮付け出されたことがあるので、山間部では良くある珍味なんじゃないのかなあと思います。
結局飯田で何を買ったかというのは後程。

伊那路の終点は飯田駅ですが飯田線自体はまだ続くので、ここから先は各駅停車に乗り換えます。13:04 茅野行き、各駅停車に乗車。

飯田線各駅停車
凄く見覚えのある車体で旅情がふっとぶ。

ぱっと見た感じ東海道本線と同じなんですが、内部はオールロングシートではなくミックス型で、これから長い時間を過ごすにあたり旅情があって良かったです。

信州の夏
郷愁。

飯田線はとても美しい。どうですかこの風景……廃線になった駅のホームと山、空、雲……
久石譲の「summer」、または井上陽水の「少年時代」がこれ以上似合う風景があるでしょうか。いやない(反語)。日本人の心の故郷……そうか信州は故郷だったのか……親戚いないけど……

赤石山脈(多分)
たぶん赤石山脈。

山ァ!!

木曽山脈(多分)
恐らく木曽山脈。

反対側も山ァ!!

歴史的建造物。

アンティークな駅舎ァ!

長野県藤沢市爆誕。

藤沢ァ!! え、いや何だ今の?

乗車時間は約3時間でしたが、見たことのない風景にキョロキョロしているうちに体感的には意外と早く岡谷に到着しました。
上の写真ですが、後日調べたところどうやら「かんてんぱぱ藤沢工場」さんだったことが判明。現在は伊那市ですが、1958年まで「藤沢村」という村落があったらしいです。このように、生まれる前の隣県の歴史まで学んでしまうのも旅の醍醐味です。

JR岡谷
岡谷駅はJR東日本の管轄。

ここで飯田線の旅はおわり、この先は中央本線に乗り換えます。
ちなみに飯田線を使わず名古屋経由で中央本線に乗車すると、1時間ぐらい早く着きます。後で知りました。

あずさ
青春18きっぷでは乗車できないので、別途「乗車券+特急券」を購入。

16:06 分発、特急あずさ26号に乗車。
……ところで、こちらをご覧ください。

秘境弁当
4時間ぐらい持て余していました。

これは朝、豊橋駅で買った「秘境駅オリジナル弁当」です。本当は伊那路の中で食べる予定でしたが、朝から稲荷7個を食べたせいで全然空腹にならず、ずっと持ち歩いていました。
問題は、こいつ気づくと度々縦になっていたことでして……きっと中は暴発してるだろうなぁと思いつつ恐る恐る蓋をあけたところ、

秘境べんとう
じゃん!

あ、意外と大丈夫だった! 梅干しがOBしてる以外は崩れてない。

秘境べんとう
カツとか稲荷とか、製造が豊橋の会社なので愛知色がつよい。

肝心のお味の方ですが、レビュー通りとても素晴らしいものでした! スモークウズラも美味しいし、おこわも美味しいし、甘露煮も美味しい。秘境駅弁当お薦めです。豊橋付近に行かれる際はぜひご賞味ください。

もうすぐ出発から12時間経つな……。

16:59 甲府着。隣県3つ目、山梨県に突入いたしました。
しかし時刻からお察しのとおり、山梨で何かをする時間はございません。

JR甲府駅
甲府駅はフォントがかっこいいのです。

相馬くん……山梨県出身の相馬くん……聞こえますか……
時間がない中、信玄公のお姿を探しに行きましたが、見つかりませんでした……
あとで調べたところ、この写真の奥にいたようです……

信玄餅 シルブプレ……

身延線
身延線は「イジメかな?」と思うようなところにあります。

甲府から先は身延線で富士まで戻ります。この身延線、甲府近隣と富士近隣では通勤・通学電車として使われているらしく、この時間帯はまさに通勤・通学ラッシュ状態。17:21 甲府発。

最初は混雑していた身延線も少しずつ乗客が降り、気づくと車内には数人のみ。しかし……これ……暗闇の中、自然に囲まれた路線を走っているため

……なんも見えない。

身延駅らへん。甲府まで70分、富士まで70分。ちょうど半分。

携帯ぐらいしか見るものがない。まだここか……
……しかし、旅は己自身と対話する良い機会。心地よく揺られながら暗い窓を眺めていると、胸に様々な想いが去来します。

……何やってんだろうな。

本当何やってるんだろうな?

いや、そういうことを考えたら負けだな。

20:09 富士着。

この先はまあ、通勤路だから特に面白くもないですね。
20:13 東海道本線三島駅行き→20:38 沼津駅にて宇都宮行きに乗り換え。そして 20:55 熱海着。
目標の21時までに帰ってくることができました。

熱海駅!
合計925分の旅でした。

いかがでしょうか。休日のちょっとした……ちょっとした……? 隣県巡り。静岡の場合、東海道本線沿いの神奈川・愛知へは気軽に出かけられますが、長野の難易度が高めです。県境がとにかく山なので乗り越えるのが大変。

車で出かければどこも近い場所ではありますが、「旅」を感じたいのであれば鉄道がおすすめです。逆ルートを辿れば熱海にも日帰りで来れますので、ぜひ静岡にも遊びにいらしてください。

ちなみにこちらが1日で回れる隣3県ルートとなります。
全くお薦めいたしません。(丸の中は乗り継ぎ時間)