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2020年新社屋完成!担当設計士に聞く新しいオフィス空間とは?

2020年3月、本社社屋が新しく生まれ変わります。今回は、設計担当である設計士の後澤さんと、プロジェクトマネージャーである安藤さんに、お話を聞きました。

Q新社屋の設計コンセプトを教えてください

後澤:「HEISEI DAIKU MIND」ですね。平成建設は大工の技と精神を受け継ぐ職人集団として、DAIKU MINDを中心に据えた独自の『建築工程の内製化』に取り組んでいます。この、ものづくりのあり方を最大限発揮できるよう部署間の感覚的な隔たりを無くし、かつ各々が集中もできる執務空間を考えました。

設計士として考える働きやすい環境とは?

後澤:私が働いていて思うのは、自席に居るときは集中でき、何かの用事で席を立ったときには交流が生まれるような環境だったらいいなということです。またDAIKU MINDというスピリットの前では社員同士や部署の関係性はフラットであり、社員全員が連携してものづくりをしているということを実感できる空間がいいなと思います。

新しいオフィスにはラウンジがありますね

後澤:ただ単にスペースとテーブルがあるだけでは、日常的に創造的な議論は誘発されません。平成建設は「内製化」を謳う会社だけに、営業・設計・工事から総務・広報・社内SEまで、様々な職種の人間が混在する会社であり、それら異業種間の交流こそ、イノベーティブな発想が生まれるチャンスがあると思います。セッティングされた打ち合わせは当然ですが、例えば給湯室で会ったときや、コピー機前ですれ違ったとき、トイレに立った帰りといった、「いったん集中が切れる瞬間」こそ、そのようなタイミングなのではないかと考えました。そこで、交流を図るラウンジ自体を社員通用口やトイレから自席までの通過動線上に配置するとともに、コピー機置場や給茶機置場、事務用品置場やゴミ置場などといった機能を、簡易打ち合わせスペースと合わせてラウンジ内に計画しました。

内観パース。パースも内製されており、デザイン課のスタッフによって美しく仕上げられている。

様々な職種の交流が盛んな、内製化ならではのオフィスになりそうですね

後澤:2階ラウンジでは活発な交流を誘発するため、実験的でラフな雰囲気を演出する予定です。具体的には、躯体のコンクリートや設備配管・配線などをあえてあらわしとし、照明計画でもオフィス部分とラウンジとで色温度を変えるなど、明確に雰囲気の差が出るよう心がけました。また内・外部のコンクリート化粧打ち放し仕上げは、工務部の職人たちの技術力がよくわかると思います。

安藤:環境が変わればマインドも必ず変わると思っています。部署間の物理的な壁を無くすことで心理的にも更に風通しの良い組織を目指します。

3階部分、コンクリート打設が始まる頃の現場の様子

新社屋の建築現場は、まさに一貫施工の現場ですね

安藤:自画自賛になりますが、本当に丁寧な現場運営で、本社へいらっしゃるお客様をいつでも安心して現場にご案内できることを誇りに思います。

工事中、社内で1日職人体験を募集していましたね
平成建設らしい取り組みで多くの女性社員も参加されたようですが

安藤:中途採用社員や現場研修を経験したことのない社員からの「実はやってみたかった」という潜在需要は多いです。悪天候の日も皆さん最後までやり遂げていました。現場での職人体験は、内製化をしている平成建設の社員にとって何事にも勝る経験だと思います。

社内ワークショップを開催。 打合せ室の壁を有志で塗装

働き方改革が問われる中で、新社屋のもつ役割とはどんなことでしょうか?

安藤:実は自宅の庭でニワトリを平飼いにしているのですが、小屋の扉を開けっ放しにし、庭からはみ出して外界で活き活きと暮らしており、毎日新鮮な卵を産んでくれます。そのまま逃げることもできるのに、日が暮れる頃には自分たちで小屋に戻るので、よほどこの環境が気に入っているのだと思います。新社屋を機にそのような働き方を加速させたいです。自己実現を目指すオープンマインドな人材が自由に集い、新鮮なアウトプットを生み、お客様まで集う。そんなプラットフォームのような建設会社が理想で、その縮図が新社屋だと思っています。「内製化プレミアム」とでも言いますか、内製化を実現している我々だからこそ、フラットなオフィス環境を構築することで発生するまだ見ぬ化学反応がたくさん残されているような気がします。

新社屋の完成が待ち遠しいですね

後澤:どんな働き方をしたいかを見つめ直すきっかけになるといいなと。その上で新社屋を各自で使いこなしてもらい、必要であればどんどん改装・更新していってもらいたいです。我々は職人ですから、いつでもつくり変えることができるはずです。

■ (左)後澤 慧 / Satoru Ushirozawa
本社設計を担当。現在は退職し実家の設計事務所を継ぎながらも、平成建設のパートナーとしてプロジェクトに携わる

■ (右)安藤 正和 / Masakazu Ando(2016年入社、企画部 企画課)
本社社屋新築工事のプロジェクトマネージャーを務める。社内報編集長も務めるなど、幅広い仕事に従事している。

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