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次期大賞は誰の手に?社内コンペ
平成建設 設計賞・デザイン賞

2012年より社内で開催されているコンペ「設計賞・デザイン賞」。 付加価値の高い優れた建築を平成建設の文化として根付かせることを目的に毎年開催されています。
前年度に平成建設で竣工した建築が応募対象となる「設計賞」と、優れたデザイン・アイディア・取り組みが応募対象となる「デザイン賞」。その中なでも、特に優秀なものが「大賞」に選ばれます。
受賞作品はグッドデザイン賞や社外コンペの応募検討対象とするなど、社を挙げて積極的にバックアップされることになっています。

――優れた施工物件に贈られる「設計賞」

竣工物件について意匠や機能、コンセプトが優れた作品を選出します。誰もが素晴らしいと思うような、付加価値の高い、優れた建築を平成建設の文化として根付かせていくことを目的しています。 過去の大賞受賞作品を何点かご紹介しましょう。

◆ 2016年 設計賞 大賞「木のカタマリに住む」

外観

多くの木材が軽微な欠点であっても廃棄されています。その低市場価値材を積層板として接合することで、木の持つ美しさと、構造体としての頑強さという新たな価値を見出したのが「木のカタマリに住む」です。積層板は通常最先端の工場での加工を必要としますが、ビスやダボ、釘で接合することで、中小企業でも参入可能な間口の広さを実現しました。また、製材所の製材ロスを低減することで国内林業の活性化を目指し、建築業界に新たな市場を生み出す意欲的な構造です。こちらの住まいは、2015年グッドデザイン賞ベスト100 受賞作品にも選ばれました。

〈審査員からのコメント〉
当社でなければできない建物。平成建設の名前をアピールできる建物と言える。新工法、奇抜とも思えるデザインは平成建設の代表作にふさわしい物件である。

◆ 2017年 設計賞 大賞 「パッシオーネ」

外観・エントランス・階段ホール

賃貸市場が活発なエリアの中で「10年後でも家賃を落とさない物件」というお施主様のご要望にお応えできるよう提案した賃貸マンションです。土地の有効的な利用を極めた配置計画・効率を追求した内部プラン。打放しコンクリート、ガラスやアルミ格子といった素材を組み合わせることで意匠上の挑戦を演出し、遊び心が感じられるデザインに仕上げるよう努めました。

〈審査員からのコメント〉
新たな試みが随所に採用されていて、間違いなく都心での平成建設のマンションを代表する物件になっている。贅沢なアプローチに豪華さを感じる。また、杉板の打放しコンクリートの壁は平成建設の見せ所であり、きれいに表現されている。

――2017年に大賞を受賞したプロジェクトメンバーの一人、四宮さん(設計士)のコメント

プロジェクトごとに条件が異なる中で、常にコンペに提出できるような設計に携われる訳ではありません。しかしこういった社内コンペがあることで「機会に巡り合わせた際には、職人魂を発揮できる仕事を」と、設計する際の活力になっているのではないでしょうか。実はパッシオーネが受賞するとは思っておらず、大賞をいただいた時には驚きました。もうじき、企画立案から携わっている物件が竣工します。お客様に背中を押していただいて、とても良い出来栄えとなっています。自信をもって「大賞」と思えるような建築にこれからも挑んでいきたいです。

◆ 2019年 設計賞 大賞 「住み継ぐ大町の家」

外観

百年以上住み継ぎ、残してゆくことを考えた「大町の家」。この家は福井県の古民家で使われていた柱や梁・建具を十棟以上から集め、新しい古民家として再構築しています。日本古来の設計力と職人の技術を駆使し、膨大な数の個性的な古材を自然に組み、元々そこにあった古民家のような佇まいとしました。 こちらの住まいは、 2019年グッドデザイン賞受賞作品にも選ばれました。

〈 審査員からのコメント〉
平成建設の大工が良い技術持っていることを世間にアピールできる作品。この技と経験は、会社として長く語り継がれていかなければならない。

――優れたデザイン・アイディア・取り組みに贈られる「デザイン賞」

「建築」「取り組み・活動」「業務改善・仕組み」「コンテンツ・パッケージ」の4ジャンル。意匠だけでなく、新規性や発想力、提案力、技術力、得られる効果などを総合的に評価しています。

◆2016年 デザイン賞 大賞 「七曲」

流れるような美しい曲線を描く「七曲」(デザインアトリエ)

一般的に木製手すりの曲げ加工はブロック状の集成材か無垢材を成形しますが、どちらも木目の連続性を失い、不自然な結合部分が生じます。七曲は単板を手すりの形に集成させることで、一連の美しい木目の流れをつくり、まるで一本の木が曲線を描いているような柔らかく滑らかな形状を実現しました。どの部分に手をかけてもしっくりとくる質感は、いつまでも触れていたいと感じさせる魅力があります。こちらの手すりは、2017年グッドデザイン賞受賞作品 にも選ばれました 。

〈 審査員からのコメント〉
技術の高さや知識の深さを感じさせる作品になっていると思う。家具職人技商品として水平展開して欲しい。高級路線の差別化の一端を担う作品

◆2018年 デザイン賞 大賞 「netsugi café の提案」

平成建設 本社のすぐそばに開かれている netsugi café

netsugi caféは人と体験、そしてモノづくりの喜びをつなぐ場所。「平成建設の大工たちが建築を通じて培った知恵や工夫を、地域の方々や次世代へと伝えていく」そのようなコンセプトから始まりました。「netsugi(根継ぎ)」とは、新旧の材を強くつなぐことができる、古くから用いられてきた継ぎ手のひとつ。netsugi caféはこの継ぎ手をロゴのモチーフとしました。職人を内製化してい平成建設だからこそ発信できるモノづくりを通じ、大工とお客様との繋がりやお客様同士の繋がり、世代を超えた大人と子どもの繋がり、地域の方々との繋がり、そんな様々な関係性が育まれる場所になれるよう願いが込められています。この活動は現在も継続され、地域への社会貢献の役割を担っています。

〈 審査員からのコメント〉
若手社員のアイディアが形になった良い例で、社員に十分な刺激になっている。発信拠点としてのさらなる発展を期待する。

◆2019年 デザイン賞 大賞 「Gsuiteの活用」

大工工事部が取り組むGROW UP PROJECTに関する情報が載ったサイト

導入しているGoogleサービス「Gsuite」を活用した社内情報共有サイトの作成。大工工事部で取り組んでいるGROW UP PROJECTにおいての現状の可視化、作業マニュアルのWEB化、netsugiワークショップの情報掲示を実現。また、動画を導入することで、新人がいつでも作業手順などの予習復習ができ、技術力や指導効率の向上につながりました。

〈 審査員からのコメント〉
大工工事部だけでなく、各部署において進めていきたい。社内整備の一環として、良い取り組みだと思う。

――
設計賞・デザイン賞はそれぞれ5作品に授与。表彰状と金一封が贈呈され、全社員の前で表彰されます。平成建設では、このような取り組みを通して新しいものづくりへの意欲を高めると共に、平成建設らしい、より良い建築・サービスが生み出されるよう努めています。いったいどんな素晴らしい作品が集うのか、今後が楽しみな平成建設の社内コンペです。次期大賞は、あなたかもしれません!


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