オリジナルの模様をあしらった、呂色仕上げという技法を使ったホテルのロビー壁面
  • 2020
  • ART WALL
  • Hakone-bettei 基材:ケイカル板 仕上:研ぎ出し/黄・黒

会員制ホテルのロビーをアート空間にリノベーションしました。
多くの人の目に触れる漆黒と間接照明のコントラストが非日常を演出。
何層にも塗り重ねた漆を研ぎ出し、オリジナルの模様をあしらった「呂色仕上げ」という技法で、まさに鏡のように景色を映し出します。鏡面に映し出された景色が、室内と室外をつなぎます。


設計士より

導入の理由
会員制ホテルの新たな顔となるような壁面提案。訪れる人々の心を掴むことができる最も効果的な素材は「漆」しかないと思いました。「ここにしかないもの」をつくることは、その場所の付加価値に繋がると思い提案しました。サンプルを見せることで、言葉では説明しきれない「漆」の魅力を実際に体感してもらいました。

建築意匠に取り入れてみて
「漆」と一言でいっても下地や仕上げ方法でその表情はどれも大きく異なり、設計者としてはいくら試してもあきることがない素材です。歴史ある素材であるにも関わらず、まだ多くの可能性を秘めており、空間に応じて様々な提案ができそうなので、今後も積極的に設計段階で取り込んでいきたいと思います。
選択肢のなかに「漆」ができたことは今後大きな強みになると感じました。

和知 祐樹 Wachi Yuki
平成建設 デザインアトリエ

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