見すると、レトロでアンティークな懐かしさを感じる空間。しかし、その現しの古材を使った梁や柱は化粧であり、すべてが建物を支えているわけではない。実際に建物を支えるのは、SE構法と呼ばれる現代の技術。木の梁と柱を専用の金物で接合することにより、大開口や間仕切りのない空間を実現する構造技術が用いられている。また、オール電化や土壌蓄熱式全館暖房(サーマスラブ)といった技術を積極的に採用。古き良きものを採用するとともに、現代の生活に合った、住みやすさを追及している。
このような二面性をもつ物件は平成建設の特徴でもある。技術顧問に宮大工の田子空道氏を招き、大工達が伝統的な手法を学ぶ機会を定期的に設けている。その一方で、木造建築の未来を見据え、高層建築物にこそ木を使用していくべきだという想いから、耐火建築物で木のあらわしを実現できる工法を、国際的なエンジニアリング・コンサルティング会社であるARUPと共に研究・開発している。平成建設は伝統的な技術に対して敬意を払いながら、それらを踏襲するだけではなく現代の社会や生活スタイルに調和させるための技術研究や工夫を怠らない。