クリニックは通常の建築物と異なり、ベッドや車いすで移動できる廊下、特殊な医療機器を設置する際の配線・配置問題などにより、レイアウト上大きなスパン(開口)が必要となります。
このため、従来のクリニック建築には、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの工法が選ばれてきました。
SE構法は木造での大スパン・高い耐震性を可能にした新しい工法です。
クリニックの建築にSE構法を採用することで様々なメリットが発生しますが、特に代表的な3つの点をご紹介します。
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SE構法は建物の骨組みで構造を支えるため、従来の木造建築に比べて壁を少なくすることが可能であり、木造でありながら大空間・大開口を実現します。 更に全棟に構造計算を行い、性能を保証。木の温もりと鉄の強さを併せ持ち、耐震性にも優れています。
建物の構造と内装部分を分けて設計する「スケルトン・インフィル」構造は、クリニックの運用形態の変化に合わせて大幅な間取り変更が可能です。
開業後に診療科目の変更や新しい機器の導入、医院継承などが発生した時に、SE構法ならば建て替えをせずに対応できます。※リンク先は全て株式会社NCN Webサイト
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建物や設備、医療機器のように長期間使用する資産の場合、資産を取得するために要した支出は、それを使用する期間に亘って、費用として配分・計上していきます。 これを減価償却と言い、税務上は法定耐用年数(※1)(減価償却期間) に亘って経費計上することになります。
鉄筋コンクリート造で病院を建築した場合、建物の法定耐用年数は39年ですが、木造の場合は17年と短く、 鉄筋コンクリート造にくらべ毎年多くの減価償却費が計上でき、節税効果に優れています。
反面、木造の場合は、法定耐用期間が終了した18年目以降、減価償却費を経費として計上できなくなりますが(※2)、その頃になると大規模修繕やクリニックの拡張・専科の見直しに伴う増改築など、まとまった資金負担が生じると考えられるため、再投資の資金を用意するためにも早期の償却は望ましいと言えます。- ※1:法定耐用年数とは法律で定められた資産の見積使用可能期間であり、法定耐用年数を経過した後もその資産の利用は可能です。
- ※2:個人事業主が期首に資産を取得した場合を想定しています。
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SE構法は木造建築ですので、鉄骨造・鉄筋コンクリート造に比べ、建物自体の建築費用を抑えることができます。 また、建物自体も軽くなるため、地盤の弱い土地でも特殊基礎の費用を抑えることが可能。 土地の改良に費用を掛けずに済むため、開業プランの幅が広がり、資金を効率よく投入することができます。
